0カロリーのものを食べ続けるダイエット可能か不可能か!? 管理栄養士の解説とアドバイス!

低カロリーダイエットで体重を減らすことができて喜んでいる女性

※本記事にはプロモーションが含まれています。
管理栄養士監修! 0カロリーのものを食べ続けるダイエット

今回の記事を公開するに至ったきっかけは下記のような質問を口コミ投稿フォームを通していただいたからです。

疑問点を質問
食事をする時にも噛んだり飲み込んだりするのでカロリーを消費しますよね?
それであれば、0カロリーの食事をし続けることよって痩せますよね?
実践したいのですが、何かおすすめのメニューや安全な方法はありませんか?

確かにそのような解釈もできます。
でもとっても不健康な気もします。

そこでこの質問に回答すべく、栄養学のプロであり、国家資格者でもある菅理栄養士のまかむら先生に回答していただくことになりました。

0カロリーのものを食べ続けるダイエット 監修者の管理栄養士まかむら先生の画像

【経歴】
・全日本病院協会認定指導士
・大手電機メーカーで社員食堂栄養士
・クリニックでのダイエットカウンセリング(600名以上)

【プロフィール】
自分自身のアレルギー発症やなかなか痩せないダイエット経験があり、高校生の頃から、食と体の繋がりに強い関心を持ち、管理栄養士を志しました。
今では、関わる患者さんやお客様のサポートをすることにやりがいや専門職としての喜びを感じております。
これまでの経歴から管理栄養士としての専門分野は生活習慣病予防、ダイエットです。
そして現在進行形で美肌・アンチエイジングの分野の栄養学を専攻しています。
日々の食事を健康的にデザインしたい方に、菅理栄養士としてお手伝いできればと思います。




0カロリーは実現できるのか

本気で痩せたい!と考えたとき、一番最初に浮かぶ方法が「摂取カロリーを低くすること」ですよね。
質問者の方は「0カロリーの食事を摂り続けることを実践したい」ということなので、それほど本気でダイエットを考えていることが伝わってきました。

ダイエットを決意した女性

さて、中には本当に「0カロリーを取り続けると痩せるのか」という疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
その答えは「イエス」であり「ノー」です。

なぜかというと、ゼロカロリーを実践すると確実に痩せますが、それ以上に確実にリバウンドするからです。

なぜリバウンドするのか

私たちの体は「基礎代謝量」といって、安静にしているだけでも消費されるエネルギーがあります。
その量は人によって様々ですが、男性であれば1300kcal以上、女性で1000kcal以上あります。
もっと正確に測ることもできます⇒基礎代謝測定ツール

もし0カロリーの食事を始めたとすると、最初はこの基礎代謝を体内から賄おうとします。
そのときにからだに蓄えられている糖質や体脂肪の分解をし始めます。

体内の糖質が少なくなってくると、その分水分も排出されるので、むくみ等も一気になくなります。
つまり、1日ですとんと体重が落ちるのです。

しかし、0カロリーを始めて2日目以降から、体の代謝サイクルがその働きを「省エネモード」に切り替え始めます。
そうすると、体調に大きな変化が表れ始めます。
省エネモードの初期症状に考えられる症状はこれらです。

  • 体温が上がらなくなる(冷え性)
  • お通じが悪くなる(便秘)
  • 体がだるく、動けなくなる
  • 気持ちがふさぎこむ
  • 肌が荒れる

こうなると、何かを食べずにはいられなくなります。
ここでエネルギーを取らないと、体が危ないと、本能的に感じるからです。

そして、体の消化吸収能は、吸収率を高めて栄養素を取り込もうとするため、食べた分が身に付きやすくなってしまいます。
また、基礎代謝が一気に落ちてしまうため、0カロリーダイエットを始める前と同じ食事に戻しても、体重はそれ以上に増える可能性があるのです。
つまり、0カロリーダイエットは、とても成功しにくい方法なのです。

どうしても0カロリーダイエットを実践したい方へのアドバイス

それでも、どうしても0カロリーダイエットに挑戦したい!という方に2つの方法を提案します。

  1. 夜だけ0カロリーダイエット
  2. 超低カロリーダイエット

それぞれ詳しく説明しましょう。

夜だけ0カロリーダイエット

通常であれば、夜に食事を摂るでしょう。
普通に食べれば500キロカロリーは摂ります。

外食やお酒の機会がある方であれば、600~1000キロカロリーをとっています。
実は、この夜の食事を控えるだけでも、十分な減量効果が期待できます。

夜の体は充電モードです。
昼に比べて活動量が少ないのと、生理的に翌日の活動に向けてエネルギーを蓄えようとします。

つまり夜の食事の多くは、私たちの体の身についているのです。
しかし、逆に夜の食事を「0カロリー」にすることで、身に着ける栄養素がなくなります。
朝、昼の食事はだいたい日中の活動で消費されてしまうためです。

つまり、どんどん痩せていくのです。
夜は大きく体を動かすこともなければ、運転や仕事、勉強など神経を使うこともそれほど多くありません。
そのため、夜の0カロリーは日常に支障なく、体への負担が少ないためおすすめです。

超低カロリーダイエット

これは、まず自分の基礎代謝量を知りましょう。
体組成計などで、だいたい基礎代謝量を測ることが出来ます。(参照:基礎代謝測定ツール

超低カロリーダイエット法は、基礎代謝量と同じカロリーで食事を制限する方法です。
仮に、私の基礎代謝量が「1200キロカロリー」だとしましょう。

そうすると、1日の食事の目安量は自ずと「1200キロカロリー」となります。
「え。基礎代謝と同じでは落ちないのでは?」と疑問を持つ方もいるでしょう。

その心配はありません。
なぜなら、入院や療養で寝たきりでない限り、私たちは体を動かしたり、頭を使ったりとカロリーを消費しています。

あくまで目安ですが、通勤、家事、仕事などで少なくとも300キロカロリーは消費しています。
その300キロカロリーは体脂肪を分解して賄うことになるので、どんどんスリムになっていくのです。

基礎代謝量を食事で確保していれば、体が省エネモードになることを回避できる上、リバウンドのリスクも少なくなるので、安心して順調に体重を落としていくことができるのです。

0カロリーのものを食べ続けるダイエット まとめ

管理栄養士<br /> まかむら先生
いかがでしょうか。
最近はやりの「断食」や「ファスティング」でも、体を壊さないようにある程度、水分やカロリーを摂取します。
また、異常がないかサポートする専門家がついているため、安心して行えるのです。
ここで紹介した2つの方法は専門家がついていなくても、自分で実践できるためおススメです。
確実に体重を落とせる方法なので、ぜひダイエットに成功した自分をイメージしながら、頑張ってくださいね。



0カロリーの食事に潜む罠

人間にはカロリーを消費する方法が大きく分けて3つあります。
1つ目は基礎代謝
基礎代謝とは内臓や筋肉が消費するカロリーのことで、何もしないでじっとしているときに行われるエネルギー消費のことです。

人間は眠っている間でさえ代謝を行っています。
1日の消費カロリーのうち、基礎代謝が約60%を占めます。

2つ目は生活活動代謝で、体を動かすことでカロリーを消費しています。
一般的にイメージするカロリー消費方法がこの生活活動代謝に値するでしょう。
体を動かせば動かすほど代謝は上がります。これは全体のエネルギーの約20%を占めます。

3つ目は食事誘発性熱産生、DIT (Diet Induced Thermogenesis)と呼ばれる代謝です。
食べ物を食べた後に体がポカポカと温かくなるのを感じことがある人もいると思います。

これは食べ物を消化吸収するのに使われるカロリーのことです。
これが全体の10%になります。

ではこの食事誘発性熱産生の代謝により、0カロリーの食事をとり続ければ痩せるのはないかという仮定が挙げられます。
しかし、知っている方もいらっしゃるかと思いますが、0カロリーと表示している食品は正確に0カロリーではありません。

カロリーゼロ食品は、食品100g (100ml )あたりに5kcalまでは含んでも良いという決まりがあります。
5kcalまでは含まれている可能性があります。
たった5 kcalと思われるかもしれませんが、500mlのペットボトル2本で、0kcalと思っていたものが50kcalとっているかもしれないということになります。

さらに0カロリーのゼリーや飲料水などは甘いことが多いですが、それは人工甘味料を使っていることもあるからです。
カロリーゼロの人工甘味料は主に、アスパラテームやフェニルアラニンなど、腸で吸収されず、腎臓で代謝されるため、腎臓に負荷がかかると言われています。

加えて人工甘味料により血糖値が上がり、インスリンが分泌され、体脂肪を蓄えてしまい、逆に太る可能性もあります。
さらに砂糖より何百倍も甘い分、中毒性があり、食べ過ぎなどを引き起こす恐れもあります。
天然の甘味料ではないため、下痢などを引き起こす危険性もあります。

そして、人工甘味料は今でも研究され続けており、アレルギーやがんなどを引き起こすことも考えられているようで多少のリスクがあると判断できます。
美しくダイエットをするためにも健康を損なうようなダイエットを続けるべきではないでしょう。

健康的なダイエットをするためにすべきこと!

先ほど説明しました代謝についてですが、人間がカロリーを消費するためには、基礎代謝を上げること、運動をすること、そして食事誘発性熱産生、DITを高めることが望ましいと考えられます。

まず基礎代謝を上げるには体を温める作用のある食品を摂取するのがお勧めです。
例えば、カプサイシンを含む唐辛子、ジンゲロールを含むショウガ、アリシンを含むニンニクや玉ねぎなど代表に、体の中から温めることで血の巡りもよくなります。

体が冷えると内臓の働きも鈍くなるため、基礎代謝が下がると言われています。
さらに筋肉の素になるタンパク質を摂取すると良いでしょう。
鶏むね肉やささみ、魚、大豆製品などは脂質も少なく、タンパク質が豊富です。

そして、質の良い睡眠をとること。
睡眠不足は代謝機能を低下させます。
成長ホルモンなどのホルモンの分泌を促すためにも体を休めることが大切であると言えるでしょう。

運動をすることですが、有酸素運動という言葉が最近よく言われるようになってきました。
しかしダイエットには有酸素運動だけでなく、無酸素運動も取り入れつつ、有酸素運動を20分以上行うことでより効果を発揮できると考えられています。

無酸素運動は主に、基礎代謝をあげ、筋肉を鍛えます。
有酸素運動は体脂肪を燃やす働きをし、脂肪細胞に蓄えられた脂肪を脂肪分解酵素リパーゼが活性化する時間が有酸素運動20分後、体温が1~2℃上がった時であると言われているからです。
自分に合った運動方法で続けられる程度に無理せず行いましょう。

さらに食事誘発性熱産生を高める方法ですが、よく噛んで食べることで食事誘発性熱産生が高まると報告されています。
これは交感神経の刺激により代謝量が増加するからです。

また、食事誘発性熱産生は朝型の生活に多く、夜型の生活はそれに比べ少ないと言われています。
このことから夜更かしなどをせず、朝方の生活へ見直したほうが良いと考えられます。

以上の3つがカロリーを消費する方法で、規則正しい生活を取り、運動を取り入れることがダイエット方法であると言えるでしょう。
最近の社会は便利なものが増え、食生活も他国の食品が増え、幅広くなってきました。

ただダイエットをしている皆さんに言いたいことは、日本食そのものがダイエット食であるということです。
玄米や麦などの混ざったご飯や味噌汁、焼き魚、おひたしなどバランスの取れた健康的な食事であることを忘れてはいけないと思います。

仕事や学校など忙しい時は中食でも、健康的な食事を摂取できるように心がけ、休日は運動や料理を楽しんでみると健康的な体型へと近づくでしょう。
忘れてはいけないことが痩せるのではなく健康的な体型になることです。
無理をせず楽しくダイエットすることが成功へのカギとなるでしょう。

管理栄養士監修ページTOPに戻る